クロスが切れたり、隙が空くのはなぜ?
こんにちは、辰川です。
家を新築して1年もたたないうちに、内装である壁紙(クロス)に隙間でできたり、裂けたりすることがあります。
まして、クロスはふだん目にするところ。どうしても気になるものです。
もしその原因が、もし内装職人の腕に問題がある場合は論外。
実際には、クロスの不具合の1番の原因は、もっと別の原因にあります。
それは、木材や合板が乾燥収縮する過程で起こります。
木は切ってからも動いている
「木は切っても生きている」という言葉をご存知でしょうか?
木造住宅には、構造材や合板など下地材としてたくさんの木材が使われていますよね。
ところが、木造住宅は完成してからも、その内部で、木は乾燥収縮しているのです。
構造材や合板などの下地が動くのですから、クロスなどの柔らかい内装材は簡単に引っ張れてしまいます。
そうなると、壁のコーナー部分、天井と壁の取り合いの部分のクロスは切れたり、またクロス同士の継ぎ目の部分で、隙間が空きます。
従って、施工ミスというよりも、木の性質からくるものであり、どうしても避けることは出来ません。
問題は1~2年程度で収まる
家が建ってからも木材は最初の1~2年くらいは、乾燥収縮を繰り返します。
しかも、クロス自体は、指で簡単にちぎれてしうほどの紙のようなもの。
建物内部で、木や合板の乾燥収縮が起こると、クロスなどの内装材は簡単に引っ張られてしまいます。
その結果、コーナー部分で裂けたり、シワが寄ったりするという現象が起こります。
まして、アレルギーなど健康上の問題もあり、現在の住宅はかつてのような強力な接着剤は用いられなくなっており、なおさらクロスは切れやすくなっています。
ただ、木材の乾燥収縮はずっと続くわけではありません。
新築後1~2年たてば木材の乾燥収縮もおおかたは落ち着くので、クロスが切れたり、裂けたりするという症状も治まります。
木造以外でも起こる
一方、鉄骨で組まれた住宅の場合は、内装面で問題はないのかといえば、そんなこともありません。
鉄骨住宅は、強風や道路の振動の影響を受けやすく、その際に、構造や下地が動きだすと、当然に内装材にクラックが生じたりします。
このように、鉄骨造りで、高層マンションでも揺れによる軋みは起きます。
いかがでしたか?
内装材の保証は、2年間としている業者が多いです。
そこで万一クロスに隙が空いたり、切れたりという症状が見られたら、しばらく木材や合板の収縮が治まってから、2年以内をメドにまとめて補修してもらうことです。
それではまた。
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