収納スペースで勘違いすると・・・
こんにちは、奈良の注文住宅を手掛ける辰川です。
「収納スペースをたくさん欲しい・・・」
多くの方が、注文住宅で新居を建てるときに必ずと言ってよいほど、収納場所の要望の上位にきます。
以前に賃貸に住んでいれば、収納場所の狭さ、使いにくさなどから、物が片付かないという苦い経験をしてきた人も多いので、なおさらこういう要望がでてくるのです。
そこで今回は、家を建てるときの「収納スペース」についてです。
はじめて家づくりに取り組むという人は、「収納場所は多ければ多いほどよい」とか、「大は小を兼ねる」という考え方をしてしまいがち。
そうなると、どういうことになるでしょう。
大方のビルダーはハイハイと喜んで収納スペースを増やしてくれかもしれません。
というのは、例えば坪60万円で建築するビルダーに頼んだ場合であれば、収納スペースであっても坪当たり60万円になってしまうからです。
しかし、畳2枚分の収納スペースに、いったい60万円の価値があるのかどう・・・
これでは、家を建てる目的が「収納すること」になってしまい、収納に囲まれたなかで生活しなければならなくなります。
でも、実際、そんな家も少なくないようです。
ところで、収納スペースが建物に占める割合は、以前なら「建物面積のおよそ1割」といわれていました。
今は、昔と比べて家電や家具も増えており、1割という数字ではおさまらなくなっています。
もし、各部屋に収納スペース(クロゼットや押し入れなど)を1畳分を確保する場合、建物面積が30坪の家ならば、収納として約6帖分(3坪くらい)を使ってしまいます。
もう、それだけで1割が収納スペースを占めてしまいます。
収納するものとしては、衣類や寝具類、季節ごとの電化製品のほか、掃除機や家庭用品、ゴルフバックや釣り具など趣味の道具があります。
そうなると、結構な量を収納しなくてはなりませんが、それでも家全体の12%までに抑えるべきです。
これ以上増やせば、生活スペースが窮屈になります。
・収納したいものをリストを書き出す
以前の施主様で、今住んでいる家で、収納スペースに何が入っているかを書き出したリストを持参された施主さんがいました。
リストには、、箪笥、押入れやクローゼットの中の物入れ、収納ボックスのサイズと数量が、正確に紙に書かれていました。
このリストを元に、間取りプランに無駄のない収納スペースを落とし込むことができました。
これって、とても大切なことなんですよね。
・新居に持っていく物、捨てる物を決める
例えば、今使っているタンスを新居の部屋に置くのか、それとも専用のタンス部屋をつくるかということです。
その際は、タンスのサイズも忘れずに書き出しておくこと。
なぜ、そうするかといえば、「物入れは大体これくらいの大きさで・・・」という決め方に比べ、正確な収納スペースが割り出せるので、生活スペースに「ゆとり」が生まれるからです。
・納戸を設ける
特に、何かを収納するためというのではなくても、押入れやクローゼット以外に、収納用の部屋があれば重宝するのではないでしょうか。
家の中に、そんな部屋が1つあれば、もっと片付け上手になれるかもしれませんよね。それにピッタリなのが、納戸(なんど)です。
納戸は、元々、衣類などの収納部屋を意味していたそうですが、今では、窓がない(あるいは窓が小さい)部屋のことを「納戸」と呼びます。
マンションのパンフレットでは、納戸のことを「サービスルーム」または「S」と表示されます。
建築基準法では、居室として使われる部屋には、採光のための「窓」が必要ですが、そのためには、居室の床面積の7分の1以上の大きさの窓を設けなければなりません。
ところが、住宅の構造上、窓を設けにくい部屋があるときは、納戸にしてしまうのです。納戸であれば、むしろ採光のない部屋のほうが好ましいことがほとんんどです。
納戸があれば、トイレットペーパーや洗剤、家族の衣類などの一時的な置き場がとして便利ですし、採光のない部屋のほうが日焼けもせず、好都合だったりします。さらに、棚などの仕切りがついていれば、正式な収納場所と呼んでもいいくらいですね。
いかがでしたか?
注文住宅では、施主が望めば収納をたくさんつくることはできますが、あなたにとって家づくりの正解とはいえないかもしれません。ぜひ収納を考えるときの参考にしてくださいね。
それではまた。
追伸
あなたが、収納の問題で悩んでいたら、どのようなことでも気軽にご相談くださいね。TEL:0743-58-5601 ベルジュホーム(辰川迄)
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