2018-04-10

奈良でも、注文住宅の「坪単価」はあてにならない

こんにちは、辰川です。

相変わらず「坪単価」を、業者選びの目安にしようと考える人は
多いですよね。

ひょっとして、あなたもそうでしょうか?

たしかに住宅は高額な上、素人ではモノの良し悪しが分かりにくい
代表選手のようなものですから。

わたしのように奈良で注文住宅に関わっていると、決まってお客さんの
何割かは「坪単価」を尋ねてこられます。

なるほど、「数字」を比べればいいだけの坪単価は、判断基準としては
実に判りやすいのでしょうね。

坪単価には落とし穴がある

ところで坪単価には素人が気づかない、トンデモナイお落とし穴があります。

坪単価とは、「建物の本体価格」を延べ「床面積」で割った金額のこと。

例えば、延床面積40坪の家が2400万円だとしたら、坪単価は60万円。
たしかに、分かりやすいですね。

業界に統一基準などはない

ところで、『建物の本体価格』とは何を指し、「床面積」とは何を指すのでしょうか?

実はこれ、業者によって解釈が全然違うのです。

まず「建物の本体価格」ですが、そのままで暮らせる状態の住宅価格を、
本体価格と考える業者もいれば、

網戸も雨戸も付かない状態の住宅価格を、本体価格という業者もいます。

つまり、どこまでの設備までを含めるかは、
個々の業者まかせで、注文住宅の業界に統一基準はありません。

ということは、そもそも計算の出発点から違うということです。

次に「床面積」ですが、
業者は、「延床面積」か「工事面積」のいずれかを用います。

「延床面積」は実際、登記に上がってくる面積のこと。

したがって、居住部分でない玄関ポーチやベランダ、
小屋裏収納などは一切含まれません。

ところが「工事面積」となると、これらを全部含んできます。

そこで、坪単価を故意に安く見せたい業者は、
延床面積ではなく、工事面積を使って計算します。

こうした業者と、本当に必要な金額を坪単価として業者とは、
当然、お客さんに提示する数字が違ってきます。

勿論、こういった情報は、
業者のほうから積極的に伝わることはありません。

「建物本体価格」や「床面積」の捉え方が業者によって違えば、
いかに坪単価の数字の曖昧であるかが理解できますね。

自分の考えに共感してくれるかどうか

結局、坪単価によって、
業者選びの目安とするのは避けるのが賢明です。

どうしても業者を比較しようとするなら、
全く同じ材料を使い、全く同じ家をつくらない限り、
不可能なこと。

ただし、そこまでして坪単価を比較したところで、
それぞれの業者の個性は判るはずがありません。

そんなことより、
「あなたの住まいに対する考え方に共感した業者が、
どんなアイデアを出してくれるのか」という点を
重視してください。

それではまた。

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