素人でもわかる土地の見方
こんにちは、奈良の注文住宅アドバイザーの辰川です。
最近はチラシの広告だけでなく、インターネットのポータルサイトからも簡単に土地情報が得られるようになりました。
そこに、自分たちの希望に合いそうな土地が見つかったら、すぐにでも現地を確かめに行きたいところですね。
でもその前に、広告に記載された内容はたとえ小さな文字であっても、見落とさないこと。なぜなら、意外と大切な情報であったりするからです。
・家は自由にどこに建てても良いというわけではない
市町村ごとに都市計画という決まり事があって、奈良市なら奈良市の、香芝市なら香芝市の規制のもとで、家を建築しなけらばなりません。
例えば、広告に「市街化調整区域」とあれば、その地域では農家の跡取りでないと住宅を建てられませんし、宅地造成さえしてはならないからです。
家を建ててもよいのは「市街化区域」というエリアに限られます。
まず、そこを広告で確かめること。
さらに市街化区域は、商業系・工業系・住居系などの幾つかの「用途地域」に区分されています。
商業系や工業系でも一般住宅を建てることはできるますが、すぐ隣に大規模な商業施設や、工場が建つ可能性があります。
やはり、家の建築用地を選ぶとすれば住居系(奈良では、第一種住居・第一種低層住居・第一種中高層)の各地域が無難。
・敷地いっぱいに家を建てられない
自分の土地であっても、敷地いっぱいに家を建てられません。
市街化区域の中では「用途地域」毎に建てられる家の大きさが決められているからです。
その目安となるのが、「建ぺい率」と「容積率」。
建ぺい率は敷地に対する、1階の建築面積の割合をいいますが、一方の容積率は敷地に対する全ての階の面積の割合をいいます。
例えば、奈良の第一種低層地域(建ぺい率50%、容積率80%)にある、土地200㎡に注文住宅を建築するケースを考えてみます。
1階部分は200㎡×0.5=100㎡まで可能であり、全ての階を合わせると200㎡×0.8=160㎡を限度として建築可能。
さらに建物の高さの制限も加わりますから、実際には平屋住宅なら100㎡までOK。、二階建て住宅なら160㎡までOKとなりますね。
・敷地は道路とつながっている必要がある
建築基準法という法律では、原則は4メートル幅の道路に、間口が2メートル以上接していないと家は建築できません。
但し原則があれば、例外もあります。
奈良の旧来の市街地では4メートルに満たない道路もたくさんあります。
その場合は道路の中心線から2メートルだけ「セットバック」することで新築することも、建て替えることも可能。
たしかに、元の敷地より少しだけ後退して建てることになりますが、その分、道路幅が広くなりますし、セットバックした部分は固定資産税も非課税になるので、デメリットばかりとは言い切れない部分もあります。
・土地の下見で気を付けたいチェックポイントとは?
どんなに気に入った土地でも確認してほしいのが、土地の周辺環境です。
これを知るには、平日や土日、時間帯、雨天時といった異なった日時に、現地に足を運んでみるのがよいですね。
土日は静かな場所でも、平日は車の交通量の多いかもしれません。
天気の悪い日に出向くのは、抵抗があるかおしれませんが、晴天の日にはわからない、雨水の流れや、水はけ具合も見えてきます。
・地盤が軟弱かどうか、素人なりに確認する方法とは?
地盤が軟弱かどうかを正確に調べるには、専門の地盤調査会社に依頼するしかありません。
しかしこれには費用が3~5万円くらい掛かりますし、土地の売主が許可してくれないケースも考えれますね。
でも地盤が軟弱だと分かった場合は、地盤改良工事に数十万円単位のお金がかかってしまいます。
大手住宅メーカーの中には地盤調査とするところもありますが、そのメーカーに建築を依頼すると、地盤調査しながら失注した客の費用まで住宅価格に含まれる実情を知っていれば、少しも有り難がる話ではありません。
地盤が軟弱かどうかは、専門家でないと全く手掛かりがないわけではありません。
素人でも地盤を見分ける簡単な方法としては、「地勢」と「地名」からある程度推察することができます。
地勢から推察するには、周囲の土地に比べて、低い土地は要注意となります。
また平地であっても、湖沼や川、水路が近くにあると、土が水分を多く含んでいることも多く、軟弱な地盤になりやすいです。
地名から推察するには、地名に土地の低さや、水を連想させるもの、例えば、谷、窪、沼、沢、川、淵、瀬、田など、があると、昔は低地や湿地であったところを埋めた可能性が考えられます。
いかがでしたか?
あなたの希望に合いそうな土地が見つかったら、実際に現地に赴いてみましょう。
その際、カメラやメジャー、方位磁石を忘れないことでことですよ。
それではまた。
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