2017-05-28

鉄筋コンクリート造と鉄骨造とは?

こんにちは、奈良の注文住宅アドバイザーの辰川です。

前回までお話しした、木造住宅(軸組工法とツーバイフォー工法)以外にも、住宅工法があります。

そこで今回は、鉄筋コンクリート造(RC)と、鉄骨造についてお話しします。

鉄筋コンクリート造(RC)といえば、代表的なのが商業ビルや分譲マンションですが、これを一般の注文住宅に用いるには大げさといえなくもありません。

ただRCの施工現場では、柱や梁などの鉄筋を組んでからコンクリートを流し込むため、外観など様々なデザインにも柔軟に対応できるのがメリットといえます。

耐震性、耐久性、気密性、遮音性に優れているという特徴を持ちますが、設計段階において、専門の構造計算が必要です。

ところで、RCのデメリットに建物の重量がかかりすぎることがあります。

先日、バブル期に建った中古住宅を見る機会がありましたが、1階がRCで、2,3階が木造という当時としては、材料にも贅を尽くした造りでしたが、残念ながら、RCの重みで建物全体に沈下が見られました。

重量のあるRCは、余程しっかりした地盤調査と基礎工事が必要なことから、注文住宅をRCで建てるということは、丁寧な施工でないと、家の寿命に直接かかわってきます。

また建築コストについても、木造に比べ、相当高価なものになります。

さて、もう一つの鉄骨造については、「重量鉄骨造り」と「軽量鉄骨造り」の2種類があります。

重量鉄骨造では、厚みが6ミリ以上のH字鋼などを使うため、高い構造強度を発揮します。

しかも、柱の本数も少なくて済み、20帖以上の広いリビングも可能ですが、ただ一般的な注文住宅よりも、大きな建物に適した技術といえなくもありません。

後者の軽量鉄骨造では、厚さ3~5ミリの軽量鉄骨を使い、木造と同じように、鉄筋の「筋かい」を入れることで強度をもたせています。

ところで軽量鉄骨の最大のメリットは、規格化して工場生産できるという点です。

大手住宅メーカーの主流が、軽量鉄骨を主体としたプレハブ工法を採用するのも、建築にかかるコストが下がり、現場の手間が少なく工期も短くなるからですね。

ただ軽量鉄骨では、工場生産による品質の安定はあるものの、半面、プランの自由度は低くなるのがデメリット。

各社とも「フリープラン」などと謳っていても、実際には既存のプランのなかで、玄関の位置を東から西に置き換えてだけだったり、和室が独立しているか、リビングと一体となるかという違いしかなかったり、あるいは納戸を増やすか、それとも、もう一部屋増やすかというだけの差であったりします。

従って、建て主が細かな要望を出しても、基本プランを組み替えることでしか対応できず、100%応じてくれるものではありません。

またRCも鉄骨造も、将来、増改築の要望に対応する力も弱いといえます。

ですから、注文住宅を鉄骨造で建てる場合、子供が独立後の子供部屋の使い方、さらに高齢者が住むようになる可能性などについて、十分に検討して、大掛かりなリフォームを行わずにすむようにしなければなりません。

それではまた。

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