家が建って30年。間取りが変えられる家と変えられない家
こんにちは、辰川です。
先日、2組のお客さんから中古物件の購入のご相談がありました。
Aさんが購入希望の物件は、ご本人にとって高級住宅地にある2階建の家。
ただし5LDKの住宅は、夫婦と赤ちゃんの3人家族には部屋数が多すぎました。
何とか間取りを変えたいが…
そこで、Aさんは2階の小ぶりな4つの部屋をつなげることで、ゆったり暮らしたいと希望がありました。
ところが室内を見ると、柱らしきものが見当たりません。
どうも、ツーバイフォー構造のようです。
あらためて、新築当時の設計図を見せてもらうと、やはり案の定、部屋を間仕切る壁で建物を支えています。
それを知らずに大工さんが、うっかり壁を抜いてしまうと大変です。
一方、Bさんが購入を希望する中古住宅は、実家に近い場所にありました。
和瓦の木造二階建ては3年ほど空き家であったためか、雨戸の開閉なども渋くて、さすがに30年を経た家という感じです。
Bさん夫婦は近々出産予定であり、この家で数年間を暮らしたあとで、新築に建てかえるつもりでした。
建て替えから改築に計画変更
ただ現地で、柱など構造は今でも十分しっかりしており、内装さえリフォームすればまだまだ30年は楽に暮らせそうです。
そこで、Bさん夫婦は台所と居間を大きなLDKに変更し、さらに水回り設備もお金を掛けて一新することに決めました。
つまり、当初の建て替え計画がリフォームに変わったのです。
結局、2組のお客さんのうち、Aさんは物件の購入を見合わされることになり、一方のBさんは物件を購入後、自分好みのリフォームを計画中です。
気の毒なのは、憧れの住宅地に住むことを断念したAさんです。
でも最も気の毒なのは、Aさんが購入を断念した物件の売主さんですよね。
新築時は当時の営業担当者から、将来改築する場合に何ができて何ができないのか、説明がなかったのかもしれません。
誰もが新築するときは嬉しさばかりが先行し、先々のことまで見通せないものです。
でも、家は大きな買い物なので、良いことだけでなく良くないことも知っておくのに越したことはありませんね。
それではまた。
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